【M14 SOPMOD(ARES)】

ARES製M14・SOPMODです。
ARESは後発の海外メーカーですが他社とは異なる独特なモデルを多く発売しています。
会社の詳しい経歴分かりませんがSTAR製品を引き継いでいるので社名が変わったのか
販売の権利を買ったのでしょうか?

このSOPMODはフルオートオンリーのSTAR製品をリニューアルした物で問題点が多かった
初期型から比較すると機能や構造が格段に向上しています。
ダミーボルトやギミック類まで再現したマルイ製M14系やそのユニットを組み込むG&Pコンバージョン
キットは構造が複雑で部品数が多かったのですがこちらの製品はゲーム使用に重点を置いて
実用に不要な部分は外装から内部機構まで簡素化しています。
感覚的には部品数は半分以下といった感じですが、それでいて質感や全体的な造りはとても良く
国産や他社製には無い気が利いた機能があったりします。

●バッテリー
バッテリーはフロント下部(アウターバレル下)に収納します。
収納スペースはラージサイズの厚さは入りませんがミニサイズなら2本が縦に余裕で入ります。
ミニサイズの8セル9.6Vも問題なく入りますが内部で動いてしまうのでスポンジ等で隙間を埋めた方が
良いかもしれません。
出し入れはフロントのダミーガスチューブの部分から行います。
ネジの部分を奥に押し込んで時計周りに半回転させると裏面のロックが解除されてガスチューブ部分を
引き出して回転させることができます。
なお、この部分はアウターバレルをロアレシーバーに固定する役目もあります。


単三乾電池サイズのセルであれば8セル9.6Vのミドルサイズが余裕で入ります。
画像のSANYO製Nicd1700mAhは通常の1500mAhよりもセルが長く9,6Vで組むとAKバッテリーと同等の
長さがありますがそれでも余裕で入ります。
AKタイプなら2本並んで入るスペースがあります。


●HOP調整
HOPはレイル上部にあるイモネジで調整します。
一般的に「イモネジ式」と言えばチャンバーを金属ネジでダイレクトに押さえ込む形状をイメージしますが
この機種の場合はマルイ製電動ガンと同様にチャンバーパッキンにクッションゴムがあり、それを押さえる
パーツを間接的に押さえる構造になっています。
つまり調整機構はマルイ純正品と同じ仕組みということです。
↓調整ネジは画像中央のレイルに空いている穴です。


この調整機構の難点としては光学機器を乗せていると調整が難しいということです。
参考にEoTech551を乗せてみました。
レイルの最後尾に乗せると調整ネジは隠れてしまい調整不可です。
使用者の好みになりますが毎回調整するのであれば調整位置より前に、一度調整したら
ズレるまで調整しないのであれば画像の位置に、あるいは調整時は前にセットし、調整後
に好みの位置に移動する、という3つの選択肢になります。
光学機器をクイックリリースにしておく方が調整は楽です。


チャンバー周辺の構成です。
チャンバーパッキン、クッションゴム、インナーバレルはマルイ完全互換です。
インナーバレル固定用の切り込み位置は一般的な電動ガン用と同じでM14用ではありません。
余剰品のバレルも流用できるので助かります。
HOP調整のイモねじはクッションゴムの上のブロックを押します。
構造的には調整ネジでシーソー状のバーを動かしてパッキンを押さえるマルイ製M14と同じです


●外観
外観についてもう少し触れてみます。
レシーバーやアウターはアルミ製でロアフレームやフロントのカバーは樹脂性です。
STAR時代からそうですが実用に必要ない部分は固定式の無可動で軽量化・簡素化に貢献していますが
実物が金属である部分はきちんと金属で製造しているので陳腐なイメージは全くありません。
下の画像はボルトストップですがアッパーレシーバーと完全一体成型で別部品ではありません。
ダミーボルトやチャージングハンドルも無可動ですが一応分割パーツを組み合わせています。
動かない事を疑ってしまうような精巧な造りです。


フロントのカバーは樹脂製でカーボンプリントされています。
ただの印刷ですが全体の雰囲気が良いので本物のカーボンに見えてしまいます。
これも軽量化へ大きく貢献しています。


グリップはM4系用を使用しています。
電動ガン用ではなく実銃用に取り付け形状が似ていますが他のグリップが流用できるかは不明です。
(モーターが収まる部分を加工すれば実銃用が使えそうです)


トップ画像はEBR用ボルテックスハイダーに交換してありますが純正のハイダーはこの画像のタイプになります。


すべて14mm正ネジでこのように分割できます。
画像はEBRハイダー用にインナーバレルをカットしていますが純正はハイダー部分までバレルがあります。


アウターやハイダーは全てアルミ製でプラ製かと思うくらい軽量です。
左画像は純正のアルミハイダー、右は社外品スチールハイダーです。
全く同じ形状ですが重量はこんなに違います。
他の金属部分もほとんどこんな感じなので全体が軽くなります。

(純正アルミハイダー)                (社外品スチールハイダー)


●スリングスイベル
この銃には純正でスリングスイベルがありません。
お座敷シューターやコレクターには支障ないでしょうがゲームで使う者にとっては重要な問題です。
レイルに付けるスイベルは市販されていますがこの銃の場合、フロント側面は良いのですが後方には
都合の良い位置に付けられません。
かなり強引ではありますがリアサイト側面にスイベルを付けました。
リアサイト調整ダイヤルはダミーで機能しません。
そこでその取り付けビス穴を使ってスイベルを製作しました。
元々のビスは細目で、それに合ったサイズのアイボルトなら簡単に付きます。
2点、3点スリングでフロントのスイベルと併用で荷重が分散されるならそれでもいいのですが
私の場合シングルポイントを使用し、サイドアームにスイッチして手を離すとリングに一気に荷重が
かかるので十分な強度が確保できる極太サイズにしました。
アッパーレシーバーを貫通して反対側の調整ダイヤルが固定用のナットになっています。
(元穴を広げる加工が必要です)


フロントは市販のスイベルです。


戦闘時はシングルポイント、移動時は2点にして銃が邪魔にならないようにしています。
3点スリングのような使い方ですが戦闘時左右にスイッチしやすいのが特徴です。



[便利機能]
ARES製M14はマルイ製には無い気の利いた機能があります。

●セレクタースイッチ
セミ・フルセレクタースイッチは上部にイモネジがありスプリングとスチールボールでクリックの感触を
好みに調節できます。
ネット上ではセレクターのセミ・フルと実際の作動が逆だという書き込みが多くありますがこれは組立
工程上のミス、というか組み立て担当者の単なる勘違いだと思います。
この製品も逆に付いていました。
レバーは小さなプラスネジ1本で固定されているだけですが取り外しにはテンション調整用のイモねじを
緩めるかボールまで外す必要があります。
この部分だけ気をつければ正しい向きに付けるだけでOKです。
(切欠きがありますがどちら向きでも付きます)


M14のセレクターはどちらになっているか分かりにくいのでオレンジのドットを入れてみました。
選択状況が分かりやすくなりました(純正は無地でフルオートの「A」の刻印のみです)


●マガジンキャッチ
M14はAKと同様にマガジン前面側を本体のツメに差し込んだあと後方のマグキャッチで固定します。
この方式は慣れないと装填ミスを起こしやすいのが弱点ですがARES製SOPMODは前後両方が可動
するマグキャッチになっているのでフロントのツメが掛からずに装填不良、ということが皆無です。
ちなみにマルイ製M14もフロント側の爪が可動しますがARES製のような傾斜がないため基本通りに
前固定→後ろ固定という手順が必要です。
ARES製は適度な傾斜が付いているので前後気にせずに押し込んでも確実に装填されます。

↓ロアフレームの中からの画像です。
左下が通常のマグキャッチで右上がフロント側のマグキャッチです。
フロント側にリリースレバーはありませんがスプリングで出入りします。
ARES純正マガジンの噛み込み位置がマルイ製より若干深いためマルイのマガジンを使用すると
遊びが多く給弾不良になります。
対策としてフロント側マグキャッチユニットの土台に2mmのプラ板を入れ、ツメのエッジも鋭くしました。
これでマルイ純正マグも全く遊びが無くなり装填や給弾も非常にスムーズになりました。


●逆転防止ラッチ・リリース機構
後退したままのピストンをリリースして畜勢を開放する機能です。
日本よりハイパワーな銃を製造する海外製ならではな機能ですがとても重宝します。
他の海外製品にも同様の機能がありますがカバーを開けたり専用のパーツが露出することもなく
撃ち終わった瞬間にリリースできるのは優れものです。
ぜひマルイさんにも取り入れて欲しいですね。


●メカボックス
メカボックスにも便利機能がありますがその前にボックス自体について説明します。
これがメカボックスです。

非常にシンプルで分かりやすくマルイ製M14メカボックスをメンテしている人にとってはこのメカボックス自体が
「便利機能」と言えるくらい有難い造りです。
一応内部はマルイ互換との事ですが完全互換はピストン、シリンダー、スプリングくらいです。
純正シリンダーはスリットなしの銀色メッキでしたがショート化でそこまで排気量が必要ないのでマルイ純正の
余剰品に交換しています。

ピストンは透明ポリカ製で吸気穴はありません。
造りは悪くないので後方吸気用の穴を開けてそのまま使用しました(透明なので加工が楽です)
こちらはマルイ用がそのまま使えます。

ギアは一見マルイと同じ造りのようで歯数もVer.2などの一般的な物と同じですが厚みが異なる(厚い)ので
シム調整で対応できるか不明です。
セクターギアに関してはタペットを駆動させるカムの位置や形状が異なるので互換は無いと考えた方が
良さそうです。

逆転防止ラッチはリリース機構のため完全専用となっています。

ギアは全てスチールの強化タイプで工作精度も良いので特に交換の必要はありませんでした。
軸受はスパー部分がベアリングで他はメタルです。

シリンダーヘッドはマルイM14同様に偏心タイプですがM14とは異なるようです。
ノズルもマルイとは異なりますが他のパーツの互換性からするとP90用辺りを使っているのかもしれませんが
比較できなかったので未確認です。

マルイのセーフティーは軸を中心に円弧状に動いていましたがこちらはスライド式です。
ボールとスプリングが入っているので程好いクリック感があります。
マルイは機械的なロックと電気的ロックの併用ですがこちらは機械的にトリガーをロックするだけです。
意識しないと解除しないのでトリガーガードに指を入れるだけで簡単に解除されてしまうマルイ製よりも
信用できるかな?という感じがします。

スイッチ部分は機械に使用されるようなリミットスイッチが入っています。
かなり大きな物なので電流容量や強度については問題なさそうですがフルオートオンリーのLMGなどで使用される
方式なのでセミオートの連射に対応できるのか?というのが気になります(耐久性は良さそうなゴツいスイッチです)

これは左側面になります。
マルイ製を知っている人が見ると「なんじゃこりゃー!」とか「これで動くのか?」と疑いたくなるくらい
シンプルな構造です。
右側面で回したセミ・フルセレクターはこちらの面にあるカム(右上のたまご型)を180度回します。
このカムがシーソー型のプレートを押すか離すかだけでカットオフシアのON・OFFを切り替えています。
フルはいいとしてセミを素早く繰り返して本当についてこれるのか心配でしたがレスポンスへの影響は
全くありません。
FET化に9.6Vバッテリーを入れて回転も若干上がっていますが2発発射や作動の遅れは発生していません。
逆にマルイの複雑な構造が「なぜ必要なのか?」と考えてしまいます。

ボックス下部からスパーギアが覗いています。
はみ出た部分はロアフレームでカバーしますがあと5mmくらいメカボックスを広げると収まります。
あえてこの形状にしたのは実銃の外観寸法を忠実に再現したためだと思います。

●スプリングガイド
ではメカボックスの便利機能です。
スプリングはボックスを開けずに交換できます。
ボックス後方のネジを外すとスプリングガイドとスプリングが取り出せます。



外装からメカボックスを取り出す必要がありますがボックス自体の分解が必要ないので
初速の調整がとても楽です。
メカボックス分解の際もスプリングを外して開閉ができるのでとても助かります。
なお、スプリングはマルイ用が使用可能です(Ver2などの一般的な物)

●購入に関して
この製品は正規に輸入して国内用に調整しているネットショップで購入しました。
輸入品にありがちな高粘度の機械用グリス塗布や適当なスプリングカット、ノズル穴あけといった粗悪な
調整は一切行っていませんでした。
専用の不等ピッチスプリング、ギアとシリンダーも専用のシリコングリスを使い分け、シム調整や
モーター位置も完璧に調整されていて箱出しで使える状態になっていましたが価格は2万5千円と
定価の半値以下、非常に良い買い物でした。
しかし個人売買や単純な輸入業者の場合は海外製品お約束のトラブルはあると思うので注意が必要です。

左上のタブは製造元が付けた初速データです。
67〜90m/sはあまりにも幅があって安定していない感じです。
下の箱の注意書きがショップで貼ったシールです。
おそらく調整後に記入したもので74m/sとなっています。
実際に測ったところ75m/sだったので非常に正確なデータです。
専用スプリングで若干弱めの設定だったので交換して85m/sに調整しました。


最後にEBRショートと比較してみました。
EBRに色々付いていて大きく見えてしまいますが並べるとこんな感じです。
全長に関しては極端に短いというわけではありませんがフロント周りの横幅がEBRよりかなりスリムなので
実際に構えるととてもコンパクトな印象を受けます。
データ上の重量差は1kg程度ですが特にフロントが軽量化されているので体感的にはEBRの半分くらい
のような感じがします(あくまで個人の感覚です)